あざむくには おそすぎて
ささやくには おろかすぎて
そのおもいを つきにうつし よるをわたる

ひとはみんな ぜつぼうの
かごのなかで くらすことり
だれかがかぎ こわさないと とべない

ふれてすぎに はがすくちびる
これはゆめ いつものゆめ
なみのように だきよせられて
うんめいがくずれゆくおとをきく
なんどもみたゆめ
でもこんやは

しろかくろか きめるより
もとめあって うしなうより
かなしくても いまのほうが ふこうじゃない

りんねという まやかしを
しんじるなら せめてつぎは
きずがいたむ きせつのない どこかで

からめながら まようゆびさき
それはつみ? それともわな
こおりだった むねのほのおが
とけだしてもえだしてめをとじる
なんどもみたゆめ
でもこんやは

ゆめじゃないことを
もどれないことを
ふたりしってしまった
おそれていたもの
それはきっと
まちこがれたひかりが つくるかげ

ふれてすぐに はがすくちびる
そしてまた そっとふれて
なみのように だきしめあって
うんめいがくずれゆくおとをきく

からめながら まようゆびさき
それはつみ? それともわな
こおりだった むねのほのおが
とけだしてもえだしてめをとじる
なんどもみたゆめ
でもこんやは

Composição: Jin Nakamura