よかぜにさそわれるようにひとり
めざめてきょうもベッドをおりる
ゆれるカーテンのすきまから
こぼれるみずいろのつきあかり
ゆううつをしみこませた
じゅうたんにねころんで
よみかけのページあいても
なんとなくうわのそらのまま

あのごろのゆめのつづきをわすれている
まくらのしたには
ねがいごとがいくつも
いつのひのおちばの
しおりはらはらと

グラスにのこったままのワイン
あきらめたちいさなあわがうかぶ
かすかにきこえるむしのこえが
かなでるしじまとメランコリー

なみだをすいこんだ
もうふがつめたくて
こいびとのなまえとなえても
くちびるにしろくけろむだけ

もうすこしこうしていたいの
やわらないこのかぜにゆられて
よがあけるまで
このへやにあなたが
いてもいなくても

Composição: Taiyo Someya